日本人がよく食べる魚介類のトップ3にランクインしている「鮭」ですが、こちらの呼び方は「サケ」が正しいのでしょうか「シャケ」が正しいのでしょうか?
どちらも良く耳にする表現なので、間違っているとは言い難いですよね。
知っているようで知らない、呼び方の違いについて注目してみましょう。

シャケの切り身

使用率は「サケ」の方が多い

鮭のことを「サケ」とも「シャケ」とも言うことはご存知ですよね。
全体的に、表記においての使用率を見てみると、「サケ」の方が多いようです。
例えば、生物学的な分類を調べてみると、「サケ目サケ科サケ属」となります。
「シャケ目」とは言いません。

また、Googleで検索にかけても、「サケ」のヒット数が432万件なのに対して、「シャケ」は203万件でした。
「サケ」の使用率の方が、倍以上あることが分かります。
さらに、辞書をひいてみても、「しゃけ」の項目には「俗語」の印がついていたりします。
つまり、公式の呼び方は「サケ」で、「シャケ」は派生した呼び方ということになりますね。
「サケ」という表記の使用率の方が多いのも納得です。

では、なぜ「シャケ」という呼び方が派生してしまったのでしょうか。
詳しく調べてみると、「江戸っ子の訛り」「アイヌ語の影響」「魚の状態」といういくつかの説があることが分かりました。

江戸っ子の訛り説

江戸っ子イメージ

現在は、東京で使われる言葉は標準語というイメージがありますが、東京には東京の方言があります。
つまり、江戸時代から江戸っ子が使ってきた言葉ですね。
「江戸言葉」または「下町言葉」と分類されます。

江戸っ子の言葉には、いろいろなタイプがありますが、その中の一つに「江戸っ子はさ行が言えない」というものがあります。
「さしすせそ」と言おうとすると「しゃししゅしぇしょ」になるのだとか。
この節の場合、「サ」が「シャ」の音になってしまったため、「シャケ」が派生したのだと考えられています。

ちなみに、表記に関しては「サケ」の方が多いのですが、会話においては「シャケ」の方が多い可能性があります。
マルハニチロ食品が行ったアンケート結果では、6割以上の人が「シャケ」を使用すると回答していました。

また、「シャケ」の読み方は全国的な広がりを見せていて、関東地方では「茨城・群馬・埼玉・千葉・東京」、中部地方では「新潟・石川・山梨・長野・静岡」、近畿地方は「大阪・奈良・和歌山」、中国地方では「広島」、九州地方では「福岡・長崎」などで多く使用されています。

アイヌ語の影響説

木彫りの熊

北海道のアイヌでは、鮭を意味する「サク・イベ」の音が変化したものだと言う説があります。
アイヌ語でも「サ」と「シャ」が混同される傾向にあり、「シャケンベ」となったというのです。
アイヌといえば、クマが鮭を狩っているイメージがあるだけに信憑性がありますね。

しかし、アイヌ語の鮭は、「チュキペ」であり、「サク・イベ」は鱒を意味する言葉だという説もあります。
ただし、鮭にしても鱒にしても、生物学的な区分は同じものとされているので、呼び方が同じであってもおかしくはないかもしれません。
海に住むか、淡水に住むかの違いですね。

魚の状態説

サケ

鮭の呼び方が違うのは、生きている状態のものと、食卓に上がる状態のものを区別するためだという説もあります。
海で元気に泳いでいれば「サケ」、水揚げされてしまったものは「シャケ」という違いですね。

また、加工していな状態の切り身を「サケ」、加工したものを「シャケ」と読んで区別するという説もあります。
塩ジャケ、新巻ジャケ、シャケフレーク…納得ですね。

「サケ」「シャケ」の違い まとめ

鮭の呼び方の由来には、さまざまな説がありましたね。

表記的には「サケ」が正しく、会話で使う分には「シャケ」の方が言いやすいのかもしれません。
ちなみに、鮭の卵である「イクラ」はロシア語が語源だと言われています。卵でも魚でも、名前が紛らわしいのは変わらないんですね。

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