醤油ショウユ(醤油)とは、大豆、小麦、塩を原料とし、麹菌、乳酸菌、酵母により発酵させて製造される液体調味料です。

その発酵過程でアルコール等の香り成分、ダイズ由来のアミノ酸による旨味成分、小麦由来の糖分による甘味などが引き出され、甘味、酸味、塩味、苦味、旨味の5つが渾然一体となった、複雑で味わい深い風味が生まれるのです。

醤油は、日本料理には欠かせない基本的な調味料の一つです。

煮物、汁物、タレ、出汁など、その利用法は多岐に亘ります。

醤油を正油と書いて、「しょうゆ」と読むこともあります。

難しい感じで読みにくいから、一般料理店ではソースと並んで置かれる場合も多く、慌てて取った時にソースと間違えないように「(こちらが)正しい」の意味で「正油」と書いたのが定着したのだとか、その由来には諸説あります。

「むらさき」と呼ばれることもあります。

なるほど、新鮮な濃口醤油の色は鮮やかな赤色に近い色をしています。

空気に晒されることで酸化して褐変反応を起こし、よく目にする真っ黒な醤油になってしまうのです。

日本で醤油が使われ始めたのは弥生時代と言われています。

時を経て、味や品質に円熟味が増した醤油は、西洋人にも優れた調味料と認められ、18世紀には欧州へ輸出されるほどでした。

オランダ人の商人たちは、醤油の品質が落ちないよう、「コンプラ瓶」と呼ばれた徳利型の陶磁器に詰めて栓をして、そこにコールタールを塗りました。

このようにして、醤油は遥か遠いヨーロッパの国々に劣化することなく運ばれていったのです。

当時の醤油は貴重品であり、かなりの高値で取引されていたそうです。

フランスのドン・ディドロが編集した「百科全書(1765年刊行)」には、日本の醤油についての解説文が掲載されており、「食通で知られる太陽王ルイ14世の宮廷料理に日本の醤油を隠し味として使っていた」という記述が現れます。

日本の醤油生産量のおよそ8割は濃口醤油です。

ですが、関西圏で広く使用される淡口醤油を始めとする様々な醤油を使い分けることで、独特な味わいが加わり、料理の幅も広がります。

 

食材データ

種類:発酵食品
旬の季節:通年

主な効能

料理の味を引き出す旨味調味料。
腸の調子を整える。
免疫力の向上。

 

栄養成分

醤油醤油は複雑な過程を経て熟成された発酵食品。

原料の大豆や麦が発酵中に分解した「アミノ酸」と呼ばれる旨味成分が約20種も含まれています。

中でも「グルタミン酸」が豊富に含まれており、アンモニアの解毒作用、利尿効果、脳を活性化する効果、脂肪の蓄積を抑え美肌に導くなどの効果があります。

醤油に含まれる大豆由来の水溶性食物繊維「ペクチン」は、腸内の乳酸菌や善玉菌を増やし、腸の調子を整えてくれます。

ペクチンは免疫力を向上する作用もあり、アレルギー症状緩和も期待できます。

醤油の原料の「大豆」、「小麦」は5大アレルギー食品に含まれますが、麹菌のタンパク質分解酵素により、アミノ酸などに分解されるのでアレルゲンとしては消失するというのです。

ですが、アレルギー症状の強い方は予め医者に相談してください。

生理学的観点では、「甘味」、「酸味」、「塩味」、「苦味」、「旨味」の5つの基本味があるとされます。

醤油はこれら5つの味が渾然一体となり、味わい深い風味を醸し出すのです。

醤油に含まれる約15種類もの糖分が「甘味」を引き出し、乳酸、酢酸、コハク酸、クエン酸といった有機酸類が「酸味」とまろやかな「旨味」を引き出し、16%の塩分が「塩味」となり、僅かに含まれているペプチド類や苦味アミノ酸が「苦味(コク)」を引き出します。

アミノ酸類の多くは窒素化合物です。この窒素が醤油の旨さの指標となります。

つまり、窒素含有量が多い醤油ほど旨味成分が多く含まれているのです。

醤油には「メラノイジン」という褐色色素成分が含まれており、抗酸化作用や脂質の酸化予防に働きます。

また、コレステロール値を下げて血糖値を正常に維持してくれます。

 

特徴

刺身醤油醤油には「緩衝能」と呼ばれる機能が強いです。

酸性度が異なる食べ物を、美味しく感じられるような弱酸性に近づける機能です。

また、醤油は肉や魚の生臭さを消す消臭作用を持っています。

醤油には、少量のアルコールと、塩分が多く含まれる発酵食品です。

そのため、冷暗所保存による品質劣化は遅いです。

ですが、開封後に酸素に晒されることで香りと風味が減少し、褐変反応を起こします。

また、無添加醤油にはカビが生えやすく、液面に酵母が白く膜状に繁殖してしまいます。

人体に害を及ぼすことはありません。

醤油に熱を加えると香ばしい匂いが立ち上ります。

すき焼き、魚の照り焼き、煎餅には付き物の食欲をそそる匂いです。

これは、熱により醤油の中のアミノ酸と糖分が反応し「メラノイジン」という成分が作り出されるからです。

醤油の塩分濃度を下げるため、あまりに低く設定してしまうと理想的な発酵・熟成が行なわれず、風味と香りが落ちる原因になります。

濃口醤油の塩分が気になる方は、用途に応じて減塩醤油を使い分けるなど、工夫してみてください。

 

種類

千葉県、兵庫県、香川県などが産地として挙げられます。

醤油の種類には「濃口(こいくち)」「淡口(うすくち)」「溜(たまり)」「再仕込み」「白」の5つがあります。

製造方式による分類法は「本醸造」、「混合醸造」、「混合」の3つの方式があります。

醤油品質表示基準により、「特級」、「上級」、「標準」に区別されます。

これら等級の差は、「旨味」の指標とされる窒素含有量、色の濃淡などで決められます。

その他、「減塩醤油(食塩分が通常の醤油の約50%)」、「丸大豆醤油(油を搾る前の丸のままの大豆を原料にする)」、「有機醤油(有機大豆、有機小麦を使い 、通常栽培農産物原料と完全に切り離した製造工程で作られる)」があります。

また、日本農林規格(JAS)には醤油として認められていませんが、「出汁醤油」、「魚醤」などの醤油類似調味料もあります。

 

レシピ

握り寿司に添える調味料として

寿司や刺身に醤油は必須!

わさびを溶かして寿司や刺身に少し浸けるだけで魚の風味をより良く引き出してくれる。

新鮮な魚介類(マグロの切り身など)を醤油だれに浸けて作る漬け丼も絶品!

寿司としょうゆ

 

かけうどんつゆとして

うどんつゆのほか、汁物、煮物などに多用される。

関西圏ではうどん汁は薄い色であり、関東圏では濃い黒色である。

素材の彩りを大切にする京料理には、特に透明な色の醤油が好まれる。

色が薄いから塩分が少ないと勘違いしそうだが、塩分濃度は濃口より淡口の方が1割ほど高い。

かけうどんつゆ

 

バニラアイスに醤油をかける

醤油には甘みを引き立たせる働きもあり、バニラアイスにかけても美味しい。

 

ショウユ【醤油】~食通で知られる太陽王ルイ14世も愛した調味料~ まとめ

醤油は、複雑な過程を経て熟成された発酵食品で、「アミノ酸」と呼ばれる旨味成分が約20種も含まれており、日本料理には欠かせない基本的な調味料の一つです。

生理学的に言うところの5つの基本味…「甘味」、「酸味」、「塩味」、「苦味」、「旨味」が渾然一体となり、味わい深い風味を醸し出します。

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