サンマ「日本の秋の味覚の代表の魚は?」

と聞けば、「サンマ!」と誰しもが答えるであろうほど大衆に定着し、好まれている魚です。

秋には脂が乗って美味しく、銀色で細長い柳葉形のサンマは、きらきらと銀色に輝く一太刀の剣のようです。

まさに「秋刀魚」という漢字表記が示す通りのイメージですよね。

ですが、この漢字表記は大正時代から使われているそうで、あの明治の文豪・夏目漱石は「吾輩は猫である(明治39年発表)」の中で、サンマを「三馬」と綴っています。

サンマの面白話に、「目黒のサンマ」が挙げられます。

鷹狩りに出かけた殿さま(一説には徳川三代将軍・家光とも言われる)が、目黒の茶屋で出された焼き立てのサンマを食べたところ、その旨さに驚いた。

サンマは下魚扱いで、高貴な人は決して口にしないが、城に帰ってもサンマの旨さが忘れられぬ殿さまは、「サンマを所望じゃ」と家来に要求する。

取り寄せたサンマにあれやこれやと手を加え、骨も脂も抜かれたぐちゃぐちゃの汁物状態で殿さまの前に出すと、当然、「不味い」と顔をしかめる。

殿さまが「これはどこのサンマだ?」と問えば、家臣が「日本橋の魚河岸です」と答えた。

それを聞き、殿さまは「日本橋? それじゃ駄目だ。サンマは目黒に限る!」と言われたそうな。

この話の登場人物が徳川家光だと仮定すれば、御忍びで市中に出かけるのを好んだそうですし、もしかしたら実際の史実である可能性もあるかもしれませんね。

高貴な殿さまの舌をもうならせた庶民の味覚「サンマ」は、昔から素晴らしい食材だったのです。

 

食材データ

種類:魚類
旬の季節:

主な効能

栄養補給
血栓予防
骨粗しょう症の予防
貧血の改善効果

 

栄養成分

サンマサンマには、良質なタンパク質が豊富に含まれています。

その構成要素であるアミノ酸が、質、量ともに優れているからです。

脂肪の約80%を占めているEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)、オレイン酸などの相乗効果で、血流がサラサラになり、血栓を作りにくくし、更には脳の活性化を促します。

サンマには、ビタミンAを始め、ビタミンDやビタミンE、ビタミンB12などのビタミン群も多く含まれています。

ここで特筆すべき豊富な栄養素は、ビタミンDビタミンB12です。

ビタミンCとビタミンDを一緒に摂ると、腸でカルシウムの吸収を促進し、カルシウムが骨に沈着するのを助けます。

骨粗しょう症を防ぐ効果も期待できます。

焼き立てのサンマに、ビタミンCを含むレモン汁をかけて食べるのは、まことに理にかなった食べ方と言えましょう。

ビタミンB12は造血ビタミンとも言われ、悪性貧血(巨赤芽球性貧血)に効果のあるビタミンです。

通常、貧血は鉄分不足によるものが多いのですが、鉄分を補給しても直らない患者の貧血の原因が、実はビタミンB12の不足によるものだった、という研究報告があります。

ビタミンB12はタンパク質の合成を促進し、正常な赤血球を作るために働くので、その結果、悪性貧血(巨赤芽球性貧血)を予防するのです。

貧血気味になると、不妊症なども引き起こします。

また、ビタミンB12は神経機能を正常に保つ働きや睡眠を促す効果もあります。

サンマの身肉より、サンマの血合いにビタミンB12が多く含まれています。

当然、ビタミンA(免疫力向上や抗ガン効果)や、ビタミンE(末梢神経の血行を改善し、体を温める効果、生活習慣病予防、老化予防、美肌効果)も血合いの方に多く含まれています。

「血合い」なので、当然、鉄分(貧血予防)も多く含まれています。

「血合い」は生臭く、苦くて食べにくいと敬遠されがちですが、サンマは餌を食べてから排出するまでの時間が30分ほど。

そのため、はらわたには独特のほろ苦さがありますが、「えぐみ」は少ないので、食べやすいと言えるでしょう。

サンマを焼きすぎてしまうと、焼き焦げができます。

この中には発ガン物質のトリプP1P2などが含まれています。

誰かから、「焦げを食べるとガンになるよ」と脅されたことのある方もいるでしょう。

ですが、真っ黒焦げの焼き魚一匹分に含まれる発ガン物質の量はごく僅かで、人体に全く影響を与えないと言っても過言ではありません。

「焦げた焼き魚からガンを発生させるためには、約2万匹の焦げ魚を継続して食べ続けねばならない」そうですよ。

焦げを気にして、焼きサンマを食べないなんてもったいない。

サンマは栄養豊富な魚です。

焼き立て熱々の塩焼きサンマにギュッとレモンを絞って、おろしたての大根おろしを添えて食べましょう!

 

特徴

新鮮なサンマ生秋刀魚(サンマ)の旬は、9月〜10月の短期間です。

秋の味覚の代表格。

脂肪が乗って大変美味しく、サンマを塩焼きにして、かぼす、すだち、ゆず、レモンなどの搾り汁と少量の醤油をかけ、大根おろしと一緒に食べることが多いです。

脂質が多い魚なので、「美味しいから」と過剰に食べ過ぎると、他の魚に比べてカロリー過多となります。

臆病なのでパニックを起こしやすく、生きたまま捕らえることが非常に難しい短命な魚です。

  • 尾を持って、サンマの頭を上に向けたとき、なるべく体が曲がらずに真っ直ぐ立つ
  • 目が濁っていない
  • 口先が微かに黄色い

のが、鮮度の良いサンマの条件と言われます。

 

種類

ニシサンマ
ニシサンマ
出典:http://armacao.exblog.jp/12016696/

サンマは太平洋全域に生息していますが、沿岸漁業のため、サンマの漁獲範囲は日本近海に限定されます。

欧米圏では魚の餌とされるサンマですが、日本には好んでサンマを食べる習慣が根付いています。

近年では、和食ブームに乗って、サンマを出す海外の日本食レストランも増えてきています。

国内では、北海道、宮城県、岩手県、千葉県などで水揚げされます。

種類は、通常我々が目にする「サンマ」のほか、「太平洋ミニサンマ」、「大西洋ミニサンマ」、「ニシサンマ」、「ハシナガサンマ」が挙げられます。

 

レシピ

サンマの塩焼き

脂が乗った熱々のサンマの身肉を頬張る喜び。

サンマの皮は、焼いたときにグリルにくっついて剥がれやすいので、焼く前に強火で十分にグリルを温めておき、グリルの網にサラダ油を塗ること。

皮はパリパリに焼こう。

サンマの塩焼き

 

竜田揚げ

サンマの脂肪分+油分なので、カロリーが高く、ダイエット中の方には不向きなレシピ。

あんかけにしたり、丼にして食べても美味しい。

サンマは三枚におろしてから二度揚げすると、骨まで食べることができる。

さんまの竜田揚げ
出典:http://www.misbit.com/recipe/mid002246.html

 

サンマ【秋刀魚】~はらわたのビタミンB12が貧血や不妊症を改善~ まとめ

日本の秋の味覚の代表格であるサンマ。

良質なタンパク質が豊富に含まれ、EPAやDHAが血栓予防に働き、更には脳の活性化も促します。

特筆すべき栄養素はビタミンDとビタミンB12。

ビタミンDは体細胞を若々しく保ち、ビタミンB12は貧血改善の効果があります。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう