ゴボウゴボウは薬草として中国から伝来した野菜です。

漢語が語源であるため、「牛蒡」という難しい字で書かれるのです。

薬として用いるには、ゴボウの種子である「牛蒡子」を乾燥させて使います。

去痰作用や消炎作用があるので、内服することで喉の腫れや痛みの緩和が期待でき、更には抗菌作用や解毒作用もあるので、風邪薬に配合されています。

じんましんや湿疹に効くとされる漢方薬「消風散」にも牛蒡子が配合されていますし、皮膚トラブルに効くとされる「柴胡清肝湯」にも配合されています。

日本には縄文時代に薬草として伝わったといわれています。

前述に挙げた薬効のほか、乳腺炎にも良いとされ、ゴボウの種をそのまま食べたり、煎じて飲んだりする方法が民間療法として伝えられています。

その後、平安時代後期に宮廷料理でゴボウを用いたとの記述があるため、その頃には「薬草」から「料理」として認識されていたようです。

代表的な調理例がきんぴらゴボウですよね。

甘辛く煮つけたきんぴらゴボウは、ご飯のおかずにもなるし、手軽に作れて、お酒のおつまみにも最適です。

ごぼうの葉
出典:https://ameblo.jp/mocki/entry-12155787384.html

きんぴらゴボウはゴボウの根を使いますが、欧米では葉をサラダにして食べるので、根は食べないそうです。

そんな欧米人に向けて「きんぴらゴボウ」の調理法を見せている動画があり、それを見た人達の中には「美味しそう。食べてみたい」と積極的な人がいる反面、「少なくともゴボウが食べられるモノだとはわかったよ」という消極的な意見もありました。

ゴボウはキク科に属します。

キク科植物のアレルギー症状がある人は注意しましょう。

 

食材データ

種類:根菜類
旬の季節:冬~春

主な効能

大腸ガン予防
抗高脂血症
抗糖尿病
強壮、強精作用

 

栄養成分

ごぼうゴボウの成分表を見ると、80%は水分、後は主に炭水化物で占められていますが…一体、炭水化物って何でしょう?

三大栄養素「脂質、糖質、たんぱく質」の「糖質」が炭水化物のことです。

炭水化物の代表例として、米、パン、うどん、じゃがいもなどのイモ類が挙げられますよね。

炭水化物ダイエットというダイエット方法があるため、「炭水化物は全てダイエットの敵」と思いがちですが、そうではありません。

炭水化物には「消化吸収されるもの」「吸収されないもの」の二つがあり、吸収されるのが「糖質」、吸収されないのが「食物繊維」なのです。

御存じの通り、ゴボウは食物繊維が豊富な野菜で、その含有量は野菜屈指です。

ゴボウの成分表で炭水化物が主に表示されるのは、「吸収されない炭水化物である食物繊維が豊富なため」だと理解できます。

更に、食物繊維には、水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」の二種があります。

  1. 「水溶性食物繊維」は、腸内で水分を抱えてゲル状になり、有害成分を吸着排泄します。
  2. 「不溶性食物繊維」は、水分を吸収し、数倍~十数倍に膨張、その後、腸壁を刺激して腸の蠕動運動を促します。

さて、ゴボウには、水溶性食物繊維「イヌリン」と不溶性食物繊維「セルロース」、「リグニン」が豊富に含まれています。

水溶性食物繊維「イヌリン」は、腸内善玉菌の餌になることで善玉菌を増やし、腸内環境を整えてくれます。

腸内環境が整えば、自然、お通じも快調になるというものです。

但し、イヌリンは水溶性です。

ごぼうの灰汁抜きゴボウのアク抜きをし過ぎれば、水に溶けだして失われてしまいます。

不溶性食物繊維「セルロース」は、腸内細菌でも分解できませんが、ただ腸を通り抜けて排出されるだけではありません。

腸内の老廃物ごと水分を吸収して何倍にも膨らみ、その後、腸壁を刺激して排便を促すのです。

便秘の解消に役立ちますね。

不溶性食物繊維「リグニン」も、便通の改善や、満腹感を維持する働きがあります。

「リグニン」には抗菌作用があり、「腸内で発がん物質を吸着する」、「コレステロールの元である胆汁酸の排出を促進する=肥満予防」などの効果も期待できます。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を併せ持つゴボウを食べることで、「肥満」、「高脂血症(脳卒中、心筋梗塞)」、「糖尿病」、「大腸ガン」などの予防に役立つと考えられます。

ゴボウを切って放置すると黒く変色するのは、ゴボウに含まれるタンニンなどの成分のせいです。

タンニンには、抗酸化作用や殺菌・消臭作用があります。

前述した通り、ゴボウの種子である「牛蒡子」を漢方薬として用いれば、解毒作用及び抗酸化作用により、皮膚病症状の緩和(ニキビや発疹、湿疹などの肌トラブル)や、去痰や風邪症状の改善に役立つと考えられます。

「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」を併せ持つゴボウを食べて腸内環境を整え、肌トラブルも回避しましょう。

 

特徴

ごぼう解毒作用、発汗作用によるニキビ予防や発疹予防に期待できます。

豊富に含まれている食物繊維が便通を良くしてくれます。

水溶性食物繊維は善玉菌の増殖を促し、不溶性食物繊維が水分を吸収して腸壁を刺激し、速やかな排泄を促します。

心筋梗塞や糖尿病、大腸ガンなどを予防する働きがあるとされます。

ゴボウの根をきざんだものを湯船に入れて入浴すれば、あせもや蕁麻疹に効果があるといわれます。

不溶性食物繊維を持つゴボウは、過剰に摂りすぎると腸内で膨張し過ぎて腸壁を過度に圧迫、腸の蠕動を促すどころか、かえって詰まってしまって便秘になります。

日頃から腸トラブルを抱えている方、酷い便秘の方、大腸関連の病気に既になっている方、或いは大腸がんの術後の方などは摂取を控えましょう。

特に、腸関連の術後の方は、不溶性食物繊維による「腸閉塞」の危険があります。

くれぐれも注意してください。

ダイエット成功の秘訣は、やはり身体の代謝を上げること。

効率よくエネルギーを燃やすには、体温を上げることが大切です。

身体を温める作用がある根菜に、ゴボウが挙げられます。

咀嚼回数も多くなる野菜ですので、噛んでいるうちに満腹感が得られます。

噛めば噛むほど、ゴボウの食物繊維質が歯垢を抑制し、色素沈着を防ぎ、更には虫歯菌の増殖も防いでくれます。

 

種類

堀川ごぼう
堀川ごぼう

主な生産地は、青森県、埼玉県、茨城県、北海道です。

品種は、根の長さにより、長根種と短根種に分けられます。

長根種は根の長さが70~100cm程度のもの。

土が柔らかければ、根を長く伸ばすことができるので、土の柔らかい関東地方で多く栽培しています。

長根種の代表的な品種には、滝野川ゴボウが挙げられます。

短根種は根の長さが30~50cm程度のもの。

土の硬い西日本で多く栽培しており、代表的な品種には、堀川ゴボウ、新ゴボウなどが挙げられます。

 

レシピ

筑前煮

あえて出汁を入れずに醤油を利かせ、食材の旨味だけで煮詰めれば日持ちがします。

筑前煮

 

 

 

きんぴらごぼう

細目に切ったゴボウを手早く甘辛く炒めれば、おかずにもお弁当に入れても美味しい。

たまにはパンズに挟んでバーガー風に。

きんぴらごぼう

 

ゴボウ【牛蒡】~野菜屈指の食物繊維が腸内環境を整えてくれる~ まとめ

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を併せ持つゴボウ。

水溶性食物繊維が善玉菌の増殖を促して腸内環境を整え、不溶性食物繊維が水分を吸収して腸壁を刺激し、速やかな排泄を促進します。

ダイエット目的や生活習慣病からくる肥満予防などにゴボウ料理を活用しましょう。

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